全国的に注目を集めておりました〝紀州のドンファン裁判員裁判〟の昨日の判決ですけど、被告の元妻の無罪とは、驚きましたネ…
一昨日のWEB上には、こんな記事掲載がありました。
◆“紀州のドンファン”裁判あす判決 清原博弁護士、弁護側の主張に「はっとしました。確かに言う通り…」
--- 2024/12/11(水)16:29配信 スポニチアネックス ---
国際弁護士の清原博氏が11日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1:55)にコメンテーターとして生出演し、18年に「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家野崎幸助さん(当時77)を殺害したとして、殺人罪に問われた元妻須藤早貴被告(28)の裁判員裁判について解説した。
須藤被告は18年5月、野崎さんに何らかの方法で致死量の覚醒剤を摂取させ、殺害した罪に問われている。9月から4カ月にわたった裁判は、12日に和歌山地裁で判決が言い渡される。
犯行を立証する直接証拠に乏しい中、検察側は須藤被告が薬物を購入したとする元売人の証言など、多数の状況証拠を積み重ねた。「楽をして遊ぶためのお金を得るためという動機は、極めて悪質で、人命軽視もはなはだしい」などとして、無期懲役を求刑。一方で弁護側は先月18日の最終弁論で「薄い灰色を何回重ねても黒にはならないんです」などとし、無罪を主張している。須藤被告も「ちゃんと証拠を見て判断して欲しい」と訴えていた。
お互いの主張が真っ二つに割れている。MCのフリーアナウンサー石井亮次が「ゼロか100かみたいな判決になる」と見解を話すと、清原氏も「今回はそうなりますね」と返答。「須藤被告がもし有罪であれば、反省の態度とか、そういったことが全然ないわけですから、求刑より軽くする理由はあまりないんです。有罪であれば求刑通り無期懲役ですし、無罪であれば無罪」と解説した。
ともに決定的証拠がなかった裁判。清原氏は「双方の言い分を聞きますと、それぞれ検察の言うこともなるほどと法律家から見て思うし、弁護側が言うことも確かにそうだねというところもあって、なかなか決定的なものが双方にもない感じの状況になっているなと」と、自身の印象を口にした。
また野崎さんが殺害されたのであれば、殺害方法について検察側は説得力のある状況証拠を示せなかった。弁護側は「どう飲ませたかを考えずして、須藤被告が犯人とは決めつけられない」と訴えた。清原氏は「殺人事件というのは、どうやって殺害したか、ここがまさに中核ですよね。検察側は“何らかの方法なんですよ”とぼやっとしか言わない。“そんなんで殺人と言えるんですか?”と弁護側は突いているわけで、私もその通りだと思う」と述べた。
須藤被告は野崎さんの死亡前から、「覚醒剤 死亡」「完全犯罪」などといった言葉をネット検索していた。弁護側は被告を「検索魔」と称しつつ、「検索魔の須藤被告の端末からは、薬を飲ませる方法について検索した履歴はない」とも訴えた。これに清原氏は「弁護側の言い分は私もはっとしましたね。確かに殺害って普通じゃないと思いますけど、仮に殺害する人がいたら、殺害方法というのは検索する可能性は高いと思う。それが出ていないというのが、確かに弁護側の言う通りだなと思いました」と見解を述べた。
…と、こんな記事でしたけど、何となく国際弁護士の清原博sanは、「疑わしきは罰せず」の精神で、無罪判決を描いておられるのかも…と勝手に想像しておりましたGONsanです。
ですけど、こぅいった過去の裁判では、大概、状況証拠の積み重ねで〝有罪判決〟が出ていましたような…それだけに、昨日の『無罪判決』には、結構驚きましたGONsanであります。
そして、『無罪判決』を受け、その日の夕方には、早速、こんな記事がWEB上に…
◆“紀州のドン・ファン”元妻『無罪』判決にすすり泣き 異例の長期裁判「犯行に合理的疑い残る」控訴で判決変わる可能性「ないとは言えない」と菊地弁護士
--- 2024/12/12(木)18:55配信最終更新:12/12(木)19:47 FNNプライムオンライン ---
「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家を殺害した罪に問われている元妻。
12日、和歌山地裁は、無罪を言い渡した。
裁判長は理由をどう説明したのか。法廷で何が…。
◇資産家を殺害した罪に問われる元妻へ無罪判決 傍聴席48に300人並ぶ
和歌山地裁・福島恵子裁判長:被告人は無罪。
判決の瞬間、須藤早貴被告(28)は、少し視線を下に落とし、すすり泣く様子が見られた。
記者リポート:午後1時すぎです。須藤被告を乗せたと見られる車が、和歌山地裁に入ります。
3カ月間という、異例の長期裁判の判決の日。
記者リポート:注目の判決を見届けようと、和歌山地裁前には傍聴券を求めて長い列ができています。48の傍聴席に対し、およそ300人が並んだ。
◇覚醒剤の入手を認めるも、自己や自殺の可能性を主張
事件が起きたのは、2018年。
和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん(当時77歳)が自宅で死亡しているのが見つかった。
死因は、急性覚醒剤中毒で、何らかの方法で飲ませ殺害したとして、元妻の須藤早貴被告(28)が、逮捕・起訴された。
ことし9月から始まった裁判員裁判。初公判で須藤被告は…。
須藤早貴被告:私は、社長を殺していませんし、覚醒剤を摂取させたこともありません。私は無罪です。
覚醒剤を売人から入手しようとしたことは認めたものの、「野崎さんに頼まれた」として、事故や自殺の可能性を主張した。
◇検察側が立証しようとしたのは「事件性」、「犯人性」
一方、検察側が立証しようとしたのは、大きく2つ。1つは、事件性。
野崎さんの知人など複数の証言から、「野崎さんは、これまでに覚醒剤を使用しておらず、先の予定を楽しみにしていた」として事故や自殺ではなく「殺人事件である」と主張。
もう1つは「犯人性」。
野崎さんが覚醒剤を摂取したとされる時間に、家にいたのは須藤被告だけで、犯人は「被告以外に考え難い」と主張した。
◇「殺害したと言い切ることはできない」と元妻は無罪判決
そして12日、注目の判決。午後1時40分すぎ。判決文を裁判長が読み上げ、野崎さんの死亡当時の状況について、こう述べた。
和歌山地裁・福島恵子裁判長:当日の状況、被告人と野崎さんの関係から、被告人が覚醒剤を摂取させることは可能だった。被告人が野崎さんと2人きりで野崎方にいた間に、普段と異なる行動をとっていたことが疑われる。しかし、その上で、須藤被告が野崎さんを殺害したと言い切ることはできないと続けた。
和歌山地裁・福島恵子裁判長:第三者の他殺や自殺の可能性は考えられないが、野崎さんが誤って、覚醒剤を多量摂取した可能性はないとは言い切れない。また、野崎さんが飲んだ覚醒剤については。
和歌山地裁・福島恵子裁判長:被告が覚醒剤の可能性があるものを買ったことは認められるが、氷砂糖の可能性もあり、覚醒剤に間違いないとは断定できない。と述べた。
そして、インターネットで、被告が『完全犯罪』と検索していたことについては、「殺害を計画していなければ、検索することはありえないとまでは言えない」とし、「検索履歴をもって、被告人が野崎さんの殺害を計画したとは言えない」とした。
これらを総合し、裁判長は「被告人の犯行に合理的疑いが残る」として、無罪を言い渡した。
◇判決後「すごく苦労した」と裁判員 検察は「判決文の内容を精査し、適切に対応」とコメント
須藤被告への判決の後、記者会見に応じた裁判員は…。
裁判員(20代・会社員):今回の裁判、期間が長いというのと、証人の数も多いですし、証拠の数も多いので、それを全て吟味した上で判決を出すのは、すごく苦労した点かなと思います。
一方、和歌山地検は「検察官の主張が受け入れられなかったのは残念である。今後については、判決文の内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」とコメントしている。
◇検察控訴の場合 判決が変わる可能性「ないとは言えない」と菊地弁護士
裁判では、覚醒剤を買ったことそのものも認定されなかったということで、これが判決に与えた影響は大きかったのだろうか。
菊地幸夫弁護士:大きいですね。今回の事件では、覚醒剤は被害者の命を奪う凶器みたいなものですから、それが凶器じゃなかったかもしれないということになる。あと誤飲の可能性があるという、これも大きいと思いますけれども、入口の点は大きいと思います。
無罪判決について、菊地弁護士は次のような印象を述べた。
菊地幸夫弁護士:もともと直接証拠がない、直接証明するものがなく、本体の周りを埋めていくという作業をしなければいけない難しい事件だったんです。そこが埋めきれなかった。周りを全部埋めて、中心を認定してもいいでしょうというレベルまでいかなかったという、簡単にいえばそういう判決ですね。
ただ見方として、一つ一つを見れば『検索履歴』だけじゃ犯人じゃない。だけど全体をつなげてみれば、覚醒剤も買いに行ってる、検索もしている、実行するチャンスもあったというような、いろんな見方ができる。この判決は全体の見方というよりは、むしろ個々のものを判断してという印象が強いなと私は思います。だから何を言いたいかというと、裁判官が変わればまた別の判断もあり得るかもしれないです。
今後の検察の控訴の可能性について、新たな証拠が出てこなかったとしても、高裁で判決が変わる可能性というのはあるのだろうか。
菊地幸夫弁護士:ないとは言えないと思います。ものの見方の考えの違いで、違う結論が出る可能性はないとは言えないと思います。
◇『疑わしきは罰せず』の原理に則った無罪判決か
無罪判決が出て、この後、須藤被告はどうなるのだろうか。
菊地幸夫弁護士:今回の事件であれば無罪判決が出れば、須藤被告の身柄を拘留している勾留状というのは失効するのですけれども、別の詐欺の事件ですでに有罪の実刑が確定している身です。いわば受刑者が外に出てきて裁判を受けているという立場なので、今回の無罪判決によっても身柄はただちに開放はされないです。
関西テレビ 神崎博報道デスク:今回の裁判では、自殺、事故、事件・他殺という3つの線があると思います。このうち事故の線、つまり何らかの形で野崎さんが覚醒剤を入手して誤って太量に飲み込んでしまい、亡くなったという、事故の線が消せなかったことが一つあります。
それと須藤被告が入手した覚醒剤が本物の覚醒剤なのかどうか。氷砂糖という話もありました。そこが本物かどうか確証が得られなかった。その2点でやはり疑問が残ったので、無罪という判決になった。やはり刑事裁判の大原則である、『疑わしきは罰せず』『疑わしきは被告人の利益』によって、原理原則に則ったような判決だったのかなと思います。
今回の判決を受けて検察側が控訴するのかどうか注目される。
(関西テレビ「newsランナー」2024年12月12日放送)
…と、こんな記事。
当然、検察側は控訴して行きますのでしょうから、今後、高裁、最高裁と進んで行きますと、判決も、二転、三転…と長期化しますのかも分かりませんネ。
それにしましても、昨日の、被告の元妻の無罪とは、大変驚きましたねぇ(^-^)//"
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