年が明けましてからの1/8(月)P.M.3:20頃に発生しました〝目白御殿〟の火災発生。
当日、TVニュースで知り驚きましたけど、本日の中国新聞朝刊記事によりますと、火災の原因は〝1階の仏壇に供えられた線香が原因〟のようですネ。
当初、線香で無くローソクでは…と言う方もおられましたけど、ふ~ん、線香でしたか…
誠にご愁傷様でございます。
ヒマに任せて、WEB上で、ローソクと線香に起因します火災について検索しておりましたら、仲々興味深い記事が…
日常生活では、ほとんど毎日、線香・ローソクは仏壇に供えますけど、ローソクの灯りが残り少なくなって来ました時に、ローソク立てのローソクの下部に水分でもありますと、ポンッと飛びますとは知りませんでしたネ(^-^;
この現象を、こんな記事が詳細に。
◆ローソクが起因する火災事例~火の点いた芯が飛ぶ現象~
--- 枚方寝屋川消防組合消防本部 ---
--- https://www.bousaihaku.com/wp/wp-content/uploads/2020/12/no135_57p.pdf ---
本件は、焼損状況に残る疑問から、膨大な時間を費やして燃焼実験を行い、新たなローソクの危険性を発見したもので、その危険性はこれまでのローソクが起因した火災や、これからのローソク火災の経過に一石を投じる結果となったものです。
◆火災概要
本件火災は、防火構造地上2階建て一般住宅1階居室内において、障子戸の一部が焼損した「ぼや」の建物火災である。
◆発見・通報・初期消火状況
発見、通報、初期消火者は家人で、居室内にいたところ障子戸より炎が上がっているのを発見、すぐにペットボトルの水(500ml)をかけて初期消火に成功。その後、消防へと通報している。
◆居室の焼損状況
居室西面中央にある障子戸の一部のみに焼損が認められる。また、焼損が認められる障子戸前には木製の整理ダンスがあり、整理ダンス上を仏壇として使用している状況である。
出火時、仏壇では小型のローソクを使用していた事実があるものの、焼損が認められる障子戸から離れた位置にあり、ローソクに火を灯していたとしても、障子戸の燃え始めとは合わない状況である。
さらに、家人によると障子戸が燃えているのを確認した時には、すでにローソクの火が消えていたとの供述もあり、ローソクの炎が障子戸に接したことやローソクが転倒した可能性は否定できる状況である。
◆ローソクの燃焼状況
現場にて、ローソクの燃焼状況を再現したところ、燃焼終盤に突然「バチッ」という音とともに、ローソクの芯が上方へ飛び上がるのを確認した。
よって、製品不良等も考えられるため、ローソク及びローソク立ての収去を行い、実験を実施した。
◆燃焼実験の状況①
障子戸の焼損状況とローソクの使用時の位置関係、現場で確認した時にローソクの芯が飛び上がった現象等の疑問を解消するため、本消防組合で実験を行った。
まず、現場検証時と同様に通常通りローソクに火を灯し確認する。しかし、何度ローソクを燃焼させても、異常は起こらないため、火災調査員の間で意見交換及び収去したローソク、ローソク立ての詳細な見分を行った。
そして、収去してきたローソク立てはローソクを立てる針部分に錆が発生し、受皿上に穴があいた状態となっていることと、現場検証時に「バチバチ」と水と反応して音が鳴っていることを確認していることから、ローソク立ての穴があいている部分に水があった可能性があるものと判断し、再度家人に聞き込みを行う。
その聞き込みの中で、現場当初には聴取出来なかった、「前日にローソク立てを洗いました。」という有力な聞き込みを得ることができた。
◆燃焼実験の状況②
収去したローソク立ての受皿上にあいた穴部分に、水滴を垂らしローソクを燃焼させる。燃焼途中に異常はないが、終盤になると「バチバチ」と音が確認でき、突然「バチッ」と音が鳴るのと同時に火がついたままローソクの芯が受皿から落ちるのが確認できた。
その後、数度同実験を実施したところ、毎回ではないもののローソクの芯が受皿上から落下する現象が確認できた。
次に、収去してきたローソク立てと同形のローソク立てを準備し、実験を実施する。
まずは、水分がある状態と、ない状態を比較する実験を行った。収去したローソク立てには水分を含ませた状態、もう一方の同形のローソク立てには水分がない状態でローソクを燃焼させる。水分のない状態のローソク立てでは、燃焼中異常はない。
しかし、水分がある状態のローソク立てでは燃焼終盤になると、「バチバチ」という音が確認できる。その後、前回同様「バチッ」と音が鳴るとともに火がついたままローソクの芯が受皿から落下するのが確認できた。
一方、水分のないローソク立てでは、異常がないままローソクの燃焼は終了し、受皿上に何も残らない状態である。
同実験を数回繰り返し行ってみても、毎回ではないものの、水分のある状態のローソク立てでは火がついたままローソクの芯が受皿から落下するという現象が確認できた。
次に、両方のローソク立てに水分がある状態にしてローソクの燃焼を確認する。両方のローソク立てから燃焼中に「バチバチ」と音が確認できる。その後、収去したローソク立てでは「バチッ」と音が鳴るのとともに、ローソクの芯が約50㎝上方へ飛び上がるのが確認できた。
もう一方のローソク立てでは、水分のない時とは違い燃焼終盤になると、「バチバチ」と音が確認できるが、ローソクの芯が落下や飛び上がるなどはなく、燃焼を終了した。しかし、ローソク立ての受皿を見ると、芯が燃え尽きず、受皿上に残存しているが確認できた。
なお、その後繰り返し行った実験では、同形のローソク立て(受皿に異常がないもの)に水滴を垂らした状態でも、火がついたままローソクの芯が落下することもあった。
また、今回火災に至ったローソク以外にも、さまざまな成分で作られたローソクについても、同実験を行ったところ、火がついたままローソクの芯が受皿から落下することが確認できた。
◆燃焼実験結果について
繰り返し行った実験から、水分が付着した状態のローソク立てでローソクを使用すると、水分と反応し、火がついたままローソクの芯が落下、もしくは飛び上がる可能性があるものと判明した。
なお、現在、当消防組合で受皿から火がついたままローソクの芯が落下するのが確認できているのは、比較的小型のローソクのみである。
当消防組合の燃焼実験(平成25年7月末日現在)で、ローソクの芯が受皿から落下、もしくは飛び上った現象を確認したのは609本中20本(約3%)である。
◆出火原因について
本件火災の出火原因については、水分が付着していたローソク立てでローソクを使用、水分と反応し、火がついたままローソクの芯が飛び上がり、障子紙に着火したものと推定した。
また、本火災の詳細な発生メカニズムについて、本消防組合が考察するものとしては、液化したロウは高温の油となっており、その高温になった油と受皿上にある水分が反応を起こし、その起こした反応の衝撃で、火のついたままのローソクの芯が落下もしくは飛び上がったものと思われる。
◆今後の対策について
ローソクは身近で季節を問わず使用され、また、使用時にローソク立てを掃除する家庭も少なくないと考えられることから、類似火災防止対策として、本消防組合のホームページ等に注意喚起文を掲載している。
さらに、ローソク製造業者と合同で再現実験及び今後の予防対策についての話し合いを行った。
そして、ローソク外箱に記載されている注意書きに「●燭台を洗浄した後は、必ず乾いた布などで水分を拭き取り、ご使用ください。●燭台に水分が残ったままローソクに火を灯すと危険です。」との文面を追加、また、各関係団体への情報提供と注意喚起を実施する方向となり、ローソクを製造する側としても、市民が安全で安心して使用できる製品を今後も製造するとの回答に至り、本火災の類似火災防止対策については一定の成果を得ることができた。
◆最後に…
今回の事例は、「ぼや」火災という、比較的出火原因究明に繋がる要素が多く残された現場であった。
また、火災の発生要因には人が介在しうることが多く、その関係者から得る情報にはヒントとなることが多く隠されている。今回は、その残された現場の状況と関係者から得た大きなヒント、そして火災調査員の持った疑問から燃焼実験に繋がり、その結果、ローソクの新たな危険性を立証することができたことで出火原因を特定し、さらに製造業者の火災予防に対する前向きな姿勢により、長期間に渡ったもののスムーズに火災調査を行えたものである。
今回の出火原因については、これからのローソク火災の経過に、一石を投じるものとなったのは明らかである。
…と、こんな記事でしたけど、いゃいゃ、ちゃんと几帳面に掃除し使用しておりましても、ふん、ふん、ローソク立てに水分の有る無しでは火災発生に大きく影響しますようですねぇ~
線香・ローソクのいずれに拘わらず、要は、付けっぱなしにしないに限りますネ。仏壇から長時間離れます際には、必ず消す。これが肝要のようであります。
特に、我が家なんぞは、勿体無いからと、ローソク・線香は、凡て燃え尽きるまで放っておりますけど、今後はこまめに消さなくてはなりませんねぇ(^-^)//"
GONsan のホームページ ↓
日本全国通過旅 (http://gon.mbsrv.net/)